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2010-04

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飲み会で

飲み会。
二次会はカラオケだった。
最近俺は酔っ払わなくなった。
カラオケもあんまり歌わない。
若い連中が騒いでいるのも、うるさく感じるようになってきた。
老けてきたのかな。

二次会もまだ早い時間にお開きになって嬉しかった。
以前なら物足りなかったかもしれないが。

カラオケボックスを出たときに見たような顔。
?!
なんと会社の近くのスポーツ店の店長だ。
店に立っている時と同じジャージとポロシャツにウインドブレーカーを着ていた。
数人のグループでカラオケには今来たところみたいだ。

よく見たらその中に同僚もいる。
ちょっとバツが悪そうだ。
実はこの同僚と店長とは知り合いだった。
それも俺は知っていたが、だからどうすることも出来なかった。
そういえばこの同僚、二次会にはいなかった。
そうか、店長達と飲んでいたのか。
なんか羨ましくて真剣に嫉妬してしまう。

挨拶した。
店長は一応誘ってくれたが、俺は断って店を出てきてしまった。
さほど親しくもないのだからやはり遠慮してしまう。

俺のグループはみんなどんどん帰っていく。
俺は店の前で少し考えた。

あまり飲んだつもりはなかったが、ちょっと酔いが回ってきた。


回れ右だ。

俺はカラオケ店に引き返した。
そして店長のグループのボックスを探した。

ドアの窓から覗き込んだら、白いポロシャツが見えた。
店長も俺を見つけて、えらく大げさに歓迎してくれた。

案外すんなり店長の横に座ることができた。
しきりに飲み物や歌を勧めてくれる。
店長は河島英吾の野風増を歌った。
男らしいいい声だ。
ほれぼれする。
俺も歌った。
またまた大げさに盛り上げてくれるが、それでも気持ちいい。
そこから俺は、急ピッチでビールを飲んだ。
照れと図々しいことをしているかもしれないという意識を消すためだ。

店長は先日定食屋で会ったことを覚えていた。
なんでそんな些細なことを覚えていて、しかも口に出してくれるのだろうか。
でも嬉しい。

「吉田さんもうちでなんか買ってくださいよ」
「この腹でスポーツするように見えますか?」
「・・・そう言われると俺もメタボ・・・」
店長はポロシャツの裾をべろんとめくりあげた。
!!
薄暗くて分かりにくかったが、一瞬確かに店長の裸の腹が見えた。
毛とヘソと乳首は見えなかったが、白っぽい腹だった。
下腹は全く出ていない。全体に太いドラム缶みたいだ。

こんなに店長と話ができるなんて思わなかった。
店長の歌を聴くなんて思いもよらなかった。
段々と多幸感と万能感に満たされて…つまり完全に酔っぱらった。
記憶は所々途切れていく・・
ただ支払いだけはちゃんとしなければと気になっていたが。

なんでそんな話になったかわからないが、店長が若い頃自衛隊にいたことを聞き出せた。
自衛隊出身!
なんという萌えエピソードだろう。
店長、なんでそんなにカッコいいんだ。
「J隊のことは全然わかりませんが、男と経験とかあるんですか?」
などと口走りそうになったが、かろうじて踏みとどまったと思う。

店長は急に立ち上がった。トイレだった。
俺はソファにだらしなく座っていたが、俺の膝とテーブルとの狭い隙間を
店長が通り抜けようとする。
店長のジャージの大きなケツが目の前を過ぎて行った。
前に腕をまわして引き倒してみたら、どんなに感じだろう。

隣の同僚の前を通った時は、あからさまに「大きなケツ!」と同僚が叫んだ。
(のんけも同じことを思うのだな)
店長は少しニヤリとしながら、
「俺のケツ、プリッとしてるっしょ。競輪選手並み」
と言って出て行った。

セクシーダイナマイト!!とでも言うのだろうか。
まいった。完敗だ。

そして飲むのも歌うのも絶好調になった。

それにしても店長、自分の魅力をよく知ってるな。
もしかしたら・・

トイレから帰ってきた店長に、それとなく話を誘導してみた。

「店長、もてるでしょう?」
「え?おれ?全然ですよ。全然」
確かに女性にはむさ苦しく思われそうだなと納得するが、
「それはどうかなー」と白々しくも言った。

「いや、本当。おれ、嫁しか知らない」

既婚か・・・ま、残念だが当然だろう。
しかも嫁しか女は知らないだと?
これはどう考えたらいいのだろう。
すると同僚が口を挟んできた。

「店長、もうすぐお孫さんが出来るんですよね」

店長は少し照れたみたいになった。
「店長今いくつですか?」
なんと俺より一つ上なだけ。それで孫ができる。
かなりの早婚ということか。

やっぱり全く隙のないドのんけなのかな。
そうか、そりゃそうだろ。当然だ。
もうどうでもいいや。
むちゃくちゃになってしまえ。

視野が歪んで、ぐるぐる回る。

それからはまた浴びるように飲んだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なにがなんだかわからず支払いだけは済ませて、タクシーに乗った。

朝が近かった。
こんなに飲んだのは久しぶりだ。

タクシーの中で店長のことを思い返した。
期待と希望と失望とが一瞬にして弾け飛んだのだな。

最初からどうにもなるわけじゃない話か。

もう店長のことは思わないことにしよう、とボケた頭で考えていた。
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ドッキング

宇宙飛行士の野口さん、かわいいなぁと思う。
前回はラッパ吹いたりしていたのが印象的だった。

7日シャトルと国際宇宙ステーションとがドッキングして、
はじめて日本人2人が同時に宇宙で滞在した。

それを野口さんはツイッターで、

ドッキングなう!

と、つぶやいた。

今、してることをツイッターでは「○○なう」と書く人が多いが、
これはちょっと衝撃的だった。
性的な意味をどうしても想像してしまう。

野口さんどんなふうにドッキングするんだろう。
野口さんのドッキングを見てみたい。
野口さんとドッキングなう!

今日、一日中ずっと「ドッキングなう!」が頭から離れなかった。


ツイッターの画面の右側には、フォローしてる人のアイコンが並ぶ。
見知らぬ人のホーム画面に行き、魅力的な顔アイコンが目に付いたら、
ついクリックしてしまう。

でも、今一つ使い方(楽しみ方)がよくわからない。
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映画を観た

「マイレージ、マイライフ」を観た。
春休みで他の映画は混んでいたが、ここは空いていた。

リストラ請負人という設定が、最近の自分の経験にタイムリーなので
興味を持っていたのだ。
結構中年男が独りで見に来ていた。
それだけでもいい映画だと思わないか?

実際良かった。
ジョージ・クルーニーは以前から好きだった。
なんか日本人にもいそうな顔立ちがいいねー
(まあ、いない)
本当にカッコいいと思う。
空港の検査でズボンのベルトを手際良く外すシーンなんか、本当にクラクラする。
時間は短いが際どいシーンもある。

しかし、それだけではない。

主人公のパートナーを持たない、結婚しない、子供もいらないという生き方が
俺には清々しく見えた。
(俺と似てるなんておこがましいことを言っているのではないよ)
最初、この映画の主題がそれを否定しているように見えるのだが、
後半になるにつれ、単純にそうというわけでもないのだ。それがいいんだよ。

自閉が長く続いた中年がほんの少しだけ心を開いたことの結末。
結婚に魅力を持っていないくせに、結婚を断念しそうな人間を説得する。
そのことで自分を顧みるなんて、本当に面白かった。
不景気によるアメリカ社会の閉塞感みたいなのもかえっていい味をだしてる。

恋愛に消極的な人、仕事にちょっと疲れてる人はぜひ見てほしいな。
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輪島

輪島の本来の退職日は3月31日。
年次有給休暇を目一杯取って、最後は本部に行くだけだろうから、
もう会うことはないと思っていた。

しかし31日の午前中、輪島は俺のいる事務所にやって来た。
少々意外だった。

どうせ偉い人だけ挨拶して帰るのだろう。
俺はまだそんな風に輪島のことを考えていた。
その偉い人がいるのを見計らってか、紺のスーツの輪島は、
広い事務所に入ってきた。
俺は横目でちらちらと見ていた。

偉い人にお辞儀をする時、センターベントがぱっくり割れて
輪島の大きな尻が突き出ていた。
最後までエロい男だなw
輪島は型どおりのあいさつを手短に終えた。

そのまま出ていくかと思ったら、かなり離れた席にいる
俺の方へと近付いてくる。

(え、まさか俺か?)

輪島は俺の前で立ち止まった。
俺は慌てて立ち上がった。

「吉田さん、お世話になりました。本当にありがとうございました」
ちゃんと頭を下げてくれる。

輪島の顔をみたらなんとも言えない「いい顔」だった。
俺もつられて微笑んだら、輪島は何を思ったのか、
「その腹、なんとかしろよ!」
と笑いながら俺に飛びついてきて、腹の肉を掴まれた。
(45歳のおっさんが会社でこんなことをするだろうか)
俺のすぐ目の前には輪島の頭がある。
ほんのりと整髪料と煙草の匂いがする。
ああ、いい匂いだ。
とっさに輪島の背中に腕をまわしそうになったが自制した。

ほんの2秒くらいのことだが、嬉しかった。
そして輪島に対する全ての感情が元通りになった。

俺はやっぱり輪島が好きだった。
今まで俺が一人で勝手に怒ったり笑ったりしていただけだ。

輪島は去って行った。

多分これが本当の別れなんだろう。
ありがとう。
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