FC2ブログ

2015-03

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

そして現在へ

伊東先生の書き込みを見ると、
自分が忙しい時期なので、まかせっきりにして申し訳ない、
本当にお世話になっていると繰り返している。

胸が痛くなり、なお一層先生が愛おしくなる。

先生と一緒に写っている写真をみる。
先生の表情には誠実さと男らしさが滲み出ている。
ほんとうにかわいい。それに比べて俺の姿の醜いこと。


ちょうど伊東先生と実際に会うタイミングがあったので、
俺は丁寧に謝罪し、これからも活動を続けることをお願いした。

深くお辞儀をしている俺に先生は近づいてきた。

「あたま上げてください」

短髪とハの字型に垂れた太い眉毛。
目尻に皺を寄せてニコニコしながら覗き込む先生の顔が見えた。

「吉田さんは僕の先輩なんですから」

以後、時々俺をなぜか先輩と呼んだりするようになった。

また、俺の書いたレポートに結構高い評価をもらった。
それから先生の俺をみる目は少し変わってきたように思う。

そして春、俺は先生の大学に入学することにした。
スポンサーサイト
FC2公認の男性用高額求人サイトが誕生!
稼ぎたい男子はここで仕事を探せ!
[PR]

関連記事

先生ごめん

掲示板に伊東先生との活動を一切やめると書いてみた。

気を引くためでもある反面、すでに疎遠になっているのだから、
これを機会に終了できるかもしれない。
もう翻弄されることもないと、自虐的になっていた。

最近はほとんど俺の書き込みには反応しない先生からすぐにコメントがついた。
最初は冷静だった先生が、段々と動揺しているような書き方になってきた。

自分がしたことであるのに、先生が可哀想でたまらなくなってきた。
胸が締め付けられる思いとはこのことだ。
本当に悪いことをした。
取り返しのつかないことをやってしまった。
関連記事

めんどくさい奴

避けられてるのだろうか?
いやそんなことはない。
問いかけるとちゃんと答えてくれる。
だから伊東先生の役立つことは頼まれもしないのに、
色々やっている。
それに対してはとても感謝されるのだが、
何かおざなりにされてるような気がする。

御多分に洩れず、疑心暗鬼に落ちていく。

気味悪がられてるとは思わないが、
そもそも俺にはたいして興味がないのだろう。
しかし、無償でこれだけのことをしているのだから、
もう少しなにかあってもいいだろう。
先生への好意が歯がゆく思える。

「先生との活動をやめる」
と言ってみることにした。

気を引くためなのが見え見えで、めんどくさい奴と
思われるかもしれない。
でも腹立たしいのだ。好きなのに。
一度だけなら、こんなことを言ってみてもいいだろう。
関連記事

疎遠

先生との距離が段々縮んできたことを実感して、俺も有頂天になっていた。

他のメンバーが写した写真にことごとく俺と先生が登場するので、
俺は先生の「追っかけ」だと指摘されてしまった。
しかし俺も開き直って、それの何が悪いという態度をとった。
それがいけなかったのだろうか。
さすがに先生は警戒心を持ってしまったのかもしれない。

ただ、なぜか先生ファン(男と女)から妙な支持を得て、
以後仲良くなってしまった。
先生を好きなもの同士、やはり通じるものがある。

先生と二人きりで飲みに行くということは相変わらず出来ないでいた。
帰り道に二人だけで話はしていたから、同じようなものかもしれないが、
欲はでてくるものだ。

それである講座に出席したあとを狙う事にした。
でも先生は会場の階段の上から俺を見送るだけだった。
ひょっこりと顔を出し、ニコニコして俺にあいさつする姿は可愛かったが、
やはり寂しい。

会場をでても俺は煮え切らず、わざとゆっくり歩いていたら、
後ろから先生が近づいてきた。
なんだかわざとらしいが、いつものように駅まで話をした。

そこで年齢の話になった。
なんと先生は俺を40くらいだと思っていたようだ。
先生は俺が年下と思っていたということになる。
Facebookには公開しているのに。
これではっきりした。先生は俺に興味がない。
興味があるなら年齢はいぢばん最初に気になるはずだ。

結局いつものように改札まで来てしまい、
飲みに誘うことは出来ずに別れた。

あれから先生は俺の書き込みに反応しなくなった。
段々と疎遠になっていく…
関連記事

介護離職

「撤回したらいいじゃないですか!」
伊東先生は声を荒げた。普段は温厚な先生なので驚いた。

また別の宴会の帰り道、二人で話しながら帰っていた。
かなり先生とは仲良くなったと実感していた矢先。
先生はやはり酒好きのようだ。ウイスキーが好きとのこと。
俺はビールが好きだとかそんな話をしながら帰っていた。
俺も口が滑らかになり、退職の話をすることにした。
俺が介護離職をすると言ったら、
会社は絶対にやめるなと先生は諭すように話した。
先生の経験から経済的に苦しい状態がどんなものか、
俺がいかに甘いかを語ってくれた。
しかし、俺がすでに会社に退職願を出してしまったというと、
先生は、しまったという感じで大声を出したのだ。
「撤回したらいいじゃないですか!」

すこし無言で歩いてから俺は口を開いた。
「もう決めたことですから。それに今更撤回なんかできません」
「僕なんか恥も外聞もなく頼み倒すようなことばっかりしてきました」
やはり先生は苦労人なんだ…

「退職したら、介護に専念できるだけじゃなくて、ショートステイとかを利用したら
 研修旅行とかにも参加できるかもしれません」

また無言。

「そうだ、やっぱり吉田さんはちゃんと定年まで勤めてください。
 そして僕もリタイアしたら一緒にロンドンへ行きましょう!
 パブへ行って僕はウイスキー、吉田さんはビールで乾杯!」

先生、突然何を言い出すんだ。

こんなに俺のことを考えてくれる人なのだ。
胸が熱くなってきた。
先生、そんなに俺を泣かしたいのか。

これで好きにならないわけがない。

冷静に考えても、嘘ほどの悪意はないだろう。
でも冗談にきまってる。
そのくらいはわかる。
所詮酔った上での話だ。
それでもいい。

伊東先生、ありがとう。
関連記事

帰路

やっと伊東先生は帰っていった。

一度別れたはずなのに、ふと見るとまだ立ち止まってる。
促すとやっと歩きだしたので、俺も改札に入ろうとした。
でも予感がして振り向いたら、柱と柱の隙間で立ち止まってこっちを見てる。
俺が振り向いたら目尻にシワをつくってニコニコしながら、
袋を持ってる手を振った。
「ごちそうさまです!」
と言ってる。
なんでこんなにかわいいのだろう。
先ほど先生に差し上げたお菓子だ。
「帰りの新幹線の中でみんなで食べようと思っていましたが
出しそびれてしまいました。よかったらどうぞ」
とウソを言って渡したものだ。

それにしても新幹線は残念だった。
せっかく先生と一緒の新幹線に乗れたのに。
泥酔したメンバー(男)がいて、道中は先生にほとんど
抱えられるようにして過ごしたのだ。
先生と肩を組んだり、肩を貸してもらったり、
先生やっぱり逞しいなぁ。
後ろから支えてもらってるのは、どう見ても後背位。
羨ましいやら腹立たしいやらだった。

しかし一緒の新幹線で帰ることを先生の方から
誘ってくれたのは嬉しかった。
「では吉田さんは僕と一緒にかえりましょう!」
お開きの時に先生は大きな声で宣言してくれた。
頭がクラクラした。
先生もちょっと過ぎたことを言ってしまったと思ったのか
否定的になってしまった。
「あ、一緒に帰りましょうだって。吉田さん用事があるかも知れませんよね」
もちろんご一緒するに決まってるじゃないか!

先生は結構酒飲めるんだな。
いろんなことを話した。
先生と少しずつ親しくなっていく。
関連記事

研修

食堂に入ると奥のテーブルに座っていた数人がすぐに
俺を見付けてくれた。
中には大きく手を振ってくれる人もいる。
年齢も住んでる所もまちまち。
みんなこの講座を受けるために集まったメンバーだ。
俺もテーブルに近付き、プラスティック製のイスに腰掛ける。
みんなと昼食をとる予定で、あとは伊東先生だけだ。

なんだかドキドキしてきた。
久しぶりに見る先生はどんな服を着てくるのだろう。
頭髪の長さはどんな感じだろう。
俺はなにを話しかけたらいいだろう。

これから宴会まで先生と確実に一緒だ。
帰りは先生と同じ新幹線に乗れるだろうか。

上下関係や利害関係のない人達との付き合いは久しぶりだ。
この年齢になって友達がたくさんできた。
そんな中で伊東先生を好きになり、こっそりと心に秘めている。
もしかしたら他にも同じ思いの人がいるのかもしれない。
甘酸っぱさと憂いとが混ざったこの気分。
まるで学生時代に戻ったみたいだ。

そうだ。俺は学生時代にできなかったことを、無意識に
もう一度やり直しているのかもしれない。
育て直しとかいうじゃないか。あれを知らずにやっている。
先生への感情もそう。

突然、向かいに座っていた先生ファンが入口に向かって手を振った。
「伊東先生!」
関連記事

«  | HOME |  »

プロフィール

恭介

Author:恭介
172×85×52

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。